【韓国文学便り】1-1 ~韓国では日本文学ブームが来ている!~

韓国文学便り

韓国文学便り1-1 ~韓国では日本文学ブームが来ている!~

とも大王
とも大王

ほんちゃんや~ この前久しぶりに韓国の本屋でぶらぶらしておったんじゃが、よく見たらわしも知っているような日本人作家の本がたくさん置いてあってびっくりしたんじゃ! もしかして韓国では日本文学が人気なのかね?

ホンちゃん
ホンちゃん

はい! 以前から人気でしたが、実は韓国では日本文学ブームが来ているんです!

韓国では日本文学が大人気

韓国に住んだことがある方はご存知だと思いますが、実は韓国では日本文学はポピュラーな存在です。本屋に一歩足を踏み入れると、外国文学コーナーの中に日本文学コーナーがしっかり作られていることが分かります。そればかりではなく、東野圭吾や村上春樹など、日本でも有名な作家は韓国でも有名なので、どの店内でも目立つところに平積みにされています。

韓国でも大人気な東野圭吾作品

所狭しと並べられている東野圭吾作品

東野圭吾人気とともに日本文学ブームが爆発!

特に2018年には、日本でも映画化・ドラマ化が著しい大ベストセラー作家・東野圭吾が、作品販売数で毎回ノーベル文学賞候補に入る村上春樹を抜き、話題となりました。

出典

韓経:書店街に「東野圭吾ブーム」…村上春樹も抜いた=韓国
中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします

さらには、韓国でも指折りの大手チェーン書店・教保文庫の統計によると、2018年に販売した小説のうちのの本陣作家のシェアが31%を占め、韓国の小説(29.9%)を初めて上回ったそうです。過去10年間の日本の小説のシェアは20%前後でしたが、とうとう韓国文学よりも日本文学が韓国人の間で読まれたということです。これは本当にすごい快挙です! (日本文学科出身としては嬉しい限りです…!)

出典

韓国の小説シェア、日本がトップ 東野圭吾らブームに - 日本経済新聞
【ソウル=恩地洋介】韓国最大規模の書籍チェーン「教保文庫」によると、2018年に販売した小説のうち日本人作家のシェアが31%を占め、韓国の小説(29.9%)を初めて上回った。書籍全体のベストセラー10位以内に薬丸岳「誓約」や、東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」などミステリー小説が入った。過去10年間の日本の小説のシェアは2...

実際に韓国人の友だちに聞いてみても、本好きなら東野圭吾や村上春樹は当然知っていて、中には学生時代に村上春樹にドはまりした人もいました。普段はそこまで本を読まない大学生でも、東野圭吾の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は買って何度も読み返すほど好きになったとも言っていました。今や日本人よりも日本文学に詳しい人もいるのではないかと思うほどです。

東野圭吾人気が高じて、こんな記事まで出るほど……(笑)

出典

東野圭吾、韓国で過去10年間に最も愛された小説家
中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします

日本でも韓国文学のブームが来ている!?

このように、韓国ではすでに確固たる地位を築いている日本文学ですが、実は今日本でも韓国文学ブームが起きています。まさに今、知る人ぞ知る粒ぞろいの韓国文学作品が、翻訳者の方の手腕によってさらに輝きを増して、日本の読者に届いています。その勢いたるや、目を見張るものがあります。

と、いうことで、次回は日本における韓国文学ブームについてチェックしてみたいと思います。長年韓国文学作品を愛読している立場からすると、韓国文学ブームの夜明けは近いです!

皆さんもぜひ、韓国文学の測り知れない魅力を感じてみませんか?

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